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◇-セーフガードの調査開始にあたっての農民連の談話-農民連 事務局(12/19-19:43)No.138


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138セーフガードの調査開始にあたっての農民連の談話農民連 事務局 12/19-19:43

セ ー フ ガ ー ド 発 動 の た め の 
         政 府 の 調 査 開 始 決 定 に つ い て 
 
      2000年12月19日農民運動全国連合会代表常任委員 小林節夫
 
1.12月19日、政府はネギ、生しいたけ、畳表(い草)の調査開始を決定た。
これは国民世論によってようやく動きだしたもので、価格暴落に苦悩する農民や
地域経済の破壊に悩む自治体の実態から見れば当然のことである。 同時に、農林
水産大臣が輸入の急増によって価格が暴落しているとして調査開始を要請したトマ
ト、ピーマン、玉ネギを除外したことは不当である。
 玉ネギは政府と同じ手法でみても97年/99年対比で、1.3倍、量にして2
2万3千トンが輸入されている。トマト、ピーマンはWTO協定受け入れ以前と対
比すれば、実に2,576倍、1,772倍にものぼる量が輸入されている。
 
2.農民連は食健連とともに、政府がWTO協定を受け入れて以来、協定の枠内で
できる措置であり、アメリカ、韓国など気楽に発動しているセーフガードの発動を
いっかんして政府に求めてきた。農林大臣が大蔵、通産大臣に要請してからも、
11月17日、27日に農水省、12月13日、19日と大蔵、通産省と交渉し、
直ちに調査開始を決断するよう迫ってきた。また、この間、広範な農民・農業団
体、労働組合などに働きかけ、セーフガード発動の世論形成に全力をあげてきた。
その結果、セーフガードの発動を求める自治体の決議も700を超え、単位農協、
農業委員会の決議も相次いだ。
 今回の政府の決定は、運動による貴重な成果ではあるが、発動に向けたたたかい
は始まったばかりである。今回調査開始を決定した3品目について直ちにセーフガ
ード発動を求めるとともに、輸入急増によって価格暴落している他の品目について
も対象とするよう要求するものである。
 農民連は、異常なまでの輸入急増をくいとめる実効ある措置がとられるまで、全
力をあげてたたかうものである。